こんにちは、新米パパの堀本です。
2018年10月20日午前7時37分、私は幸運なことに分娩室の中で娘の誕生に立ち会うことができました。世間では「出産のときに分娩室の中までパパを入れるべきか?」なんて議論がありますが、今回は私の経験をもとに感じたことをお話しできればと思います。
陣痛から出産まで14時間を振り返ってみる
本格的な陣痛が始まったのは前日、10月19日午後5時30分ごろ。
産婦人科で定期検診を受けたときに、先生からもうすぐ生まれるかもと説明があり、出産前にちょっと贅沢な夕食を食べていたときでした。
食後のシュークリームに手をつけようとしていたとき、ママが「(陣痛)きたかも…」と。それから時間を測っていき、陣痛の間隔が10〜15分にまでなってから産婦人科に連絡して入院することに。
初産ということもあり時間がかかることは予想していましたが、入院してからがとにかく大変でした。産婦人科に着いてから出産できたのが20日午前7時37分、陣痛から出産まで14時間かかったのです。
産婦人科では、まず陣痛の間隔を短くするために院内をママと一緒にウロウロ。陣痛の間隔が7分6分と短くなってからは分娩室に一緒に入り、ママの背中をグッと押したり水分補給のお手伝いをしたり。
分娩室に入ってからが本当に大変で、陣痛が5分前後からなかなか短くなりませんでした。眠気とも戦いながら、気づいたころには20日午前6時過ぎ。ママも眠気と痛みに耐えてすでにグッタリとしていました。
様子がおかしい…という先生のジャッジで、私は一旦分娩室から退出を求められたほどです。その後、このままでは母子ともに危険な状態で、陣痛促進剤を入れるための同意書にサインが必要と先生に言われました。
陣痛促進剤を入れてからがとにかく壮絶で、私が再度入室したころには出産のクライマックス。娘の身体が思うようにでないのか、看護師がママのお腹をグイッと体重をかけて押しこんでいました。
分娩台の周りは、まるで血の海のように赤く、正直なところ、普段の私であれば倒れていた自信があります。それくらい出産は壮絶で、男性である私はまず耐えられないほど命がけのことだったのは確かです。
パパができることは微々たることだけど…
陣痛から出産まで、私がママに対してできたことといえば、少しでも痛みを散らすために背中をグッと押してあげたり、汗ばむママの額を拭いたり、ペットボトルにストローを挿して渡すくらいでした。
パパができることなんて本当に微々たることで、もし私がその場にいなかったとしても、産婦人科の先生や助産師、看護婦たちが安全に出産できるよう最善を尽くしてくれていたはずです。
ですが、少なくともママの側にいて話し相手になったり、不安や眠気を一緒に共有できるのはパパしかいません。
ただ、“一緒にいること”しかできませんが、一緒にいることこそが大切なのだと思います。
体験したからこそ感じられるママへの感謝
分娩室に入り、この目で出産を体験したからこそ強く感じるのが「ママへの感謝」。
すでに出産を経験した方なら分かると思いますが、医療の発達した現代でさえ出産という行為は命がけです。
正直、分娩室の外で待っていただけでは(ましてや、仕事などで院内にさえ入っていなかったら)気づけていなかったと思います。出産が命がけの行為だと言われても、“本気”にはしなかったでしょう。
それと同時に、生きようと必死になって産まれてきてくれた娘にも、ママと同じように感謝しています。これもまた分娩室で娘が産まれる瞬間、初めて泣き声をあげた瞬間に立ち会えたからです。
すでにだいぶ大きくなった娘ですが、ママが娘を抱いているのを目にすると今でも分娩室にいたあのときの気持ちを思い出すことがあります。少なくとも分娩室での出来ことは、私の一生の思い出です。
まとめ
私は娘の出産に立ち会えて、本当に幸運だったと思っています。
もちろん、分娩室に入らなかったからといって、ママや娘に対する感謝の気持ちがなくなるとは決して言いません。
しかし、もし産婦人科の方針で分娩室に入れるのだとしたら、ぜひパパにも出産という命がけの経験を見せてあげてほしいです。
パパは、ただ“一緒にいること”しかできません。ですが、側にいさせてあげるだけで、きっともっと、ママと家族を大切にしてくれるはずです。
お気に入り