読み聞かせには人間の感情を司る「大脳辺縁系」を活発にする働きがあるとされ、好奇心旺盛で感情豊かな子どもを育てるのに効果的です。
ただ、はじめての読み聞かせは「どの絵本にすれば?」と迷ってしまうもの。そこで今回は、0〜1才の子どもに読み聞かせたい絵本をご紹介します。
0〜1才におすすめ絵本5選
0〜1才の子どもはまだ物に対する認識が甘いので、ストーリー性のあるものより、色合いがはっきりしているものを好みます。0〜1才におすすめの絵本を見ていきましょう。
はっきりした色が目を引く「にこにこ」
はじめての絵本としておすすめなのが「にこにこ」。黒や赤などのはっきりした色合いに、シンプルな図形ベースのイラストが子どもの目を引きます。
「ぽん ぽん ぽん」など、単調な単語の繰り返しで耳に心地いいのもポイントです。1〜2ヶ月の新生児からでも読み聞かできる絵本です。
見ているだけで楽しい「いっしょにあそぼ しましまぐるぐる」
3〜6ヶ月と少しずつ反応が見られるようになったら「いっしょにあそぼ しましまぐるぐる」。基本は単調な色合いとイラストの組み合わせですが、上で紹介した「にこにこ」よりも、カラフルで刺激の多い1冊です。
まだ他の絵本に反応の薄い子でも「きゃははは!」と笑顔になる場合も多いんです。とても人気の絵本なので、出産祝いのプレゼントとしてもおすすめですよ!
想像力がかきたてられる「くるくる なあに?」
子どもの想像力を高めてくれるのが「くるくる なあに」。いろんな生き物の体の一部(くるくる)を見つけて、その生き物が何なのかを想像する絵本です。
カタツムリやサル、ゾウなど、人気のある生き物ばかりが登場するので楽しく読み進められます。ただ、ちょっと内容は難しめ。なので、絵本に慣れてきた1才前後のお子さまにおすすめです。
何度でも読みたくなる「ぎゅう ぎゅう ぎゅう」
子どもにお願いされなくても、お父さんとお母さんがつい読みたくなるのが「ぎゅう ぎゅう ぎゅう」。小さな赤ちゃんが、お母さんの手や、クマのぬいぐるみを「ぎゅう!」っと抱きしめるイラストがかなり可愛い絵本です。
心がほっこりする内容なので、子どもの感情を育てる情操教育(※)にもぴったり。読み聞かせしながら、我が子を「ぎゅう!」と抱きしめたくなりますよ。
情操教育…いろんな体験を通して、子どもの知的好奇心を育てる教育のこと。良いこと、悪いことの判断が自分で判断できるようになるための大切な教育です。
いっしょに遊べる「あかちゃんとお母さんのあそびうたえほん」
0〜1才と言わずずっと使える「あかちゃんとお母さんのあそびうたえほん」。わらべ歌を中心に、読み聞かせをしながら、一緒に歌って踊れる内容になっています。
中には「きつねんめ たぬきんめ ぐるっと まわって にゃんこの め!」など世代を越えて知られているものも。保育園でも、ちょっとした手遊びとしても活用される絵本です。
読み聞かせの3つのポイント
正直なところ、絵本の選択に「これじゃないと!」という決まりはありません。大切なのは親も一緒に楽しめるかどうかです。ただ、読み聞かせるときには3つだけ気をつけてほしいことがあります。
大げさな表現はNG!
子どもは絵本の読み聞かせで、想像の世界を体験しています。
親が必要以上に身ぶり手振りを交えたり、声色を変えたりすると、子どもは親に興味が向いてしまい、集中力が途切れることに。想像力の発達を妨げないよう、身ぶり手振りなどはほどほどにしておきましょう。
質問はお話の最後に
読み聞かせの途中で「これって何だろうね?」など問いかけをしがちです。実は保育ではタブーとされていることなんです。
理由は、子どもが絵本に感情移入している集中を切ってしまうことになるから。ただ、質問自体は脳の発達にとても良いことなので、お話の最後にまとめて問いかけてあげましょう。
ゆっくりはっきりと
読み聞かせに不慣れだと、つい早口になってしまいがち。特に0〜1才までの子どもはまだ言葉を理解していないので、早口だとまず聞き取れません。
聞き取れるよう、ゆっくりとはっきりと。できればページをめくる動作にも時間をかけてあげると子どもが絵本に集中しやすくなりますよ。
絵本の読み聞かせはただ脳の発達に良いだけでなく、親子の大切なふれあいの時間です。大人になってからも、小さな頃に読み聞かせしてもらった絵本が心に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
行動心理学の知見によると生後3ヶ月目までにどれだけ接してきたかが、6ヶ月目以降に起こるとされる人見知りに影響するのだとか。ちなみに、子どもが「パパ嫌い!」とパパを拒否するのも人見知りと言えます。もし、パパがあまり子どもと触れ合えていないのだとしたら、ぜひ絵本の読み聞かせをママからすすめてあげてくださいね。
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