サングラスをかけている子ども

「子どもの目線に立つ」それに気づいて、毎日がちょっと変わりそうな気がしています

DATE - 2019.7.16
CATEGORY - ママの本音コラム
WRITER - ふじもとつるり

私の理想のママ姿は、いつもニコニコしている優しくてかわいらしいママです。

けれど、実際は子どもの行動のマイナスポイントが目についてしまって、イライラしては怒ってばかり。理想のママにはとてもなれていなくて、ちょっとへこんでしまうことが多いのが現実です。

「早くご飯食べちゃいなさい!」「まだお風呂入ってないの?」「お菓子ばっかり食べないの」そんな小言ばっかり言っている気がして、眉間のシワが日に日に深くなりそう…。

でも「自分が子どもの頃も同じだったんだろうな」と、ふと思うことがあるんですよね。子どもの頃の気持を取り戻せば、子どもの行動を理解して、イライラせず接することができるのでしょうか?

目からウロコ。保育士さんがかける魔法の言葉

私の最近の悩みは、子どもが野菜を好んで食べないこと。これって子育てあるあるなんでしょうけれど、大人の立場で見ていると「なんで食べないの!」とイライラしてしまいませんか?

そんなことが日常になっていたので、先日保育士さんから「野菜はぜ〜んぶぺろりと食べましたよ〜」と聞いてびっくり!家では絶対口にしないピーマンまで食べたそう。

保育士さんが言うには「年少さんくらいから効力がある、魔法の言葉があるんだよ~」とのこと。それはズバリ「美容にいい」。

美容!?とびっくりしてしまったのですが、女の子には「美容にいい」と声をかけ、男の子にはその子の夢……例えば「サッカー選手や、今夢中になっているヒーローみたいになれちゃうかもよ!」と声をかけるそうなんです。

保育園児の子どもに「美容にいい」なんて言葉が通じるはずないと思っている私には衝撃でした。美容という言葉の意味は理解できていなくても、なんとなく「きれいになれるかも!?」という雰囲気は伝わるようで、競うように野菜を食べると聞いてまさに目からウロコ。

保育士さんのプロの技術に感動してしまいました。

子どもが拒否する理由がある

言葉の選び方ひとつで、大嫌いだったピーマンをあっさり食べた我が子を見て、ふと娘がまだ3才になってもいない頃に、それまで大好きだった「1才からのかっぱえびせん」を突然食べなくなったときのことを思い出しました。

自宅でお友だちと遊んでいたときに、「みんなで食べるように」とおやつを出しても、やはり「1才からのかっぱえびせん」には手を出しません。

「嫌いになっちゃったのかな?」と私が言うと、当時娘よりもひとつお姉さんだったお友だちが「だって、これ味がないもん。子どもだって味がついてる方がおいしいから食べないんだよ」と教えてくれたんです。

子どもは味覚も成長していくんですよね。3才にもなれば「1才のかっぱえびせん」の味が物足りないのも納得です。好きなものが成長と共にアップデートされ、子どもが拒否することには「理由があること」に気づかされました。

遊び方に意味なんてないと思っていたけれど

かっぱえびせんの秘密が解明されたときと同じ頃、娘は電車が好きだったので保育園の帰りに毎日駅前まで出かけていました。

電車を間近で見られる広場で、いつも娘は大興奮。けれど、次第に「キャ~!」と騒ぐのではなく、広場の縁石の上を黙々と往復するようになったんです。

私としては「忙しい中せっかく毎日電車を見にきているのにはしゃいでくれない…」と、ちょっと不満な気持ちがありました。それを4人の子どもがいる友達に話したところ「それって、行ったり来たりして、電車の真似してるんじゃない?」と。

あ、縁石を線路に見立てているのか!とやっと気づいて、娘に聞いたところ、なんとビンゴ。子どもなりの方法で、毎日の電車見学の仕方をアップデートして楽しんでいたんです。

それを、縁石を往復するのには意味がない!と、イライラしていた私。その時は、思い通りに遊んでくれないと嘆くのではなく、子どもなりの楽しみをアシストしてあげるのも大事なんだな~と新たな気づきに、ちょっと感動してしまいました。

子どもの行動に一回同意してみるのってどうかな?

保育士さんの言葉選びのうまさや、育児経験が豊富な友達からのアドバイスを思い出し、5才になった娘との接し方についてちょっと考え直してみました。

・野菜を食べない
・なかなかお風呂に入らない
・早めに寝ない
・思い通りに遊んでくれない

そんな日々の子どもの行動に関するイライラを、一回同意して受け止めみる事にしました。そして「原因を一緒に紐解いていったらどうだろう?」とひらめき、「そうだよね。野菜苦くて食べにくいものもあるよね」と口に出してみるようにしています。

「あ、そうだ!苦い野菜は食べにくいんだった!」と、私自身もハッとします。夏は暑いし、冬は寒い。朝は眠いし、夜はまだまだ遊びたい。そういう気持ちって大人だってありますよね。それは子どもも同じ。

子育てをする立場になったから!親になったから!と、いきなり品行方正を貫いてガチガチに子どもを縛ってしまうのも勝手な話ですよね。

言葉も大人びてきて、ちょっとおませになってきた5才の娘。大人っぽく振舞いたかったり、お姉さんぽくおしゃれしたかったりと、子どもだって背伸びしたい年頃です。「ウザい」や「キモい」なんて、びっくりする言葉を覚えて帰ってくることがあったり、まだまだ甘えたい気持ちもあったり、いろんな気持ちを感じて日々成長しています。

子どもの気持ちに100%寄り添えることはできないけれど、同意して受け止めて「今なにを見ているのか?」それを知るために、私も子どもの目線に立つことを忘れてはいけないな…と思いました。

成長していくパワーにはかなわないけれど、子どもが心を許せるような言い方や言葉選び、視線の向け方ができたら…毎日がちょっと変わりそうな気がしませんか?

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ライター写真・ふじもとつるり
WEBライター
ふじもとつるり
フリーランスのWebライターです。2014年の6月に娘を出産してから、主に子育てや手芸のコラムを書いています。ワンオペ育児と22歳の老猫の介護、家事に趣味に…と毎日忙しく過ごしています。家族と音楽とコーヒーと本が生きがいです。
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