こんにちは。沖縄県在住の映画&音楽ライター石川尚彦です。ryukyuでは、沖縄県を題材にした、本や映画を紹介しています。
沖縄も11月が近づき、ようやく過ごしやすくなっています。10月は沖縄の方言で「ジューグヮチ」と言うそうです。10月は「カジマヤー」と呼ばれる行事がありますが(旧暦9月7日に因んで長寿97歳を祝うお祝い)今年は10月5日に無事に県内各地で行なわれたようです。
本日は、カジマヤーを迎えたおじい、おばぁに。そして、子育て奮闘中のママさんと子どもたちに向けて、秋の夜長、家族みんなで寝る前に読みたい2冊の絵本をご紹介します。
いざ、夢の世界へ。
歌うの大好き♪ミミクジラー
絵本作家のしろませいゆうさんが、絵と文で表現した絵本『歌うの大好き ミミクジラー』は、主人公の少年のおばあちゃんの耳のなかにクジラがいるという不可思議なお話。
おばあちゃんの耳の中では、少年の想像を超える現象が起きていました。少年はその現象に遭遇して、不可思議な体験をします。どうやら、おばあちゃんの耳の中には、少年が住む世界とはまた別の世界があるらしいのです…!
現実には起こりえない話の連続!とはいえ、絵本でしか表現できない想像力が味わえて、その想像力の世界へどんどん吸い込まれていきます。
おやすみの前の絵本にしたら、きっと面白い夢がみれるでしょう。
歌うの大好き♪ミミクジラー(ワラビー絵本)
著/しろませいゆう
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写真絵本 幸せの赤いさがり花
もう1冊は月としこさんが書いた「写真絵本 幸せの赤いさがり花」です。
この絵本は「絵」ではなく「写真」が使われています。
赤いさがり花を1週間丹念に撮り続け、そのときの心情を言葉で綴っている作品です。簡素ながら、詩情溢れた言葉に溢れています。
月としこさんの「言葉」と「写真」を眺めていると、人は誰しも心の中にそれぞれの自分の花を持っていると感じさせてくれます。SMAPの「世界にひとつだけの花」が頭の中に流れてきました。
鮮やかな写真と言葉が一体となって、読む側の感性に訴えかける絵本です。また、タイトルにある「さがり花」は西表島の水辺で一夜しか咲かない幻の花と言われています。さがり花が咲いた一夜はどんな夜だったのか、想像するのもロマンチックですね。
写真絵本「幸せの赤いさがり花」
著/月としこ