イクメンパパ

【調査してみた】「イクメン」って言葉に騙されてる?パパの育児時間の実態とは

DATE - 2019.10.3
CATEGORY - 妊娠・子育て・家族
WRITER - 堀本一徳

沖縄県のパパさん、ママさん、こんにちは。元児童相談所、学童保育所の職員で、現在は1児父でもある、パパライターの堀本です。

パパ芸能人の育児に勤しむ姿が報道されるようになってからでしょうか。育児に積極的な男性「イクメン」に注目が集まり、イクメンになるべく頑張っているパパが増えてきましたね。

しかし、よく調べてみるとパパの育児時間は、ママに比べてまだまだ不十分です。

今回は、パパの育児時間やその実態について調査し、真のイクメンとは何か考えてみたいと思います。

<記事の内容はこんな感じ>
1.パパとママの育児時間の差は約3時間
2.自称イクメン vs 真のイクメンの違い
3.「イクメン」に苦しむパパもいる
4.まとめ

1.パパとママの育児時間の差は約3時間

内閣府は毎年、6歳未満の子どもがいる家庭を対象に、夫婦の1日の育児時間を発表しています。

パパ 0.49時間
ママ 3.45時間

上記は2017年のデータで、パパとママの育児時間の差は2.96時間です。

また、同データでは他国の育児時間のパパとママの“差”も発表されており、以下の結果でした。

日本     2.96時間
アメリカ   0.98時間
イギリス   1.22時間
フランス   1.17時間
ドイツ    1.59時間
スウェーデン 1.03時間
ノルウェー  1.04時間

どの国においてもパパの方が育児時間は短いのですが、日本は先進国中でも最低の水準。「育児時間=イクメン」と一概には言えないものの、この結果にはちょっと残念な気持ちです。

対して、沖縄労働局もパパとママの1日の育児時間について発表しており、2016年のデータではパパが0.65時間、ママは1.92時間、とその差は1.27時間で全国的にみれば、沖縄県の育児時間の夫婦格差は短い水準でした。

沖縄県は全国的にも女性の社会進出がしやすく、イクメンの割合も多いとのことなのでしょう。

参考:内閣府 夫の協力(2017年度) / 沖縄労働局 沖縄県の働く女性の現状と課題

2.自称イクメン vs 真のイクメンの違い

日本はパパの育児時間が、先進国中でも最低水準であることが分かったところで。育児に積極的で、本当の意味でママの助けになっている「真のイクメン」とは何か考えてみましょう。

そもそも、ご家庭によって「パパとママの役割」には違いがありますよね。

例えば、フルタイムで働いているパパ、専業主婦のママでは、どうしたってパパの育児時間は短くなります。共働き家庭であっても、職場の環境で育児時間が制限されることもあるはずです。

では、何が真のイクメンなのか、それは“「見えない育児」に積極的 ”であることと考えます。

外出先で周りの目があるときにだけ育児に参加して「イクメンのパパでいいね!」と言われるパパの話を耳にしますが、本当に大変なのは周りから評価されない「見えない育児」です。

・子どもがウンチしたときは何も言わずにさっとオムツを替える
・子どもの夜泣きがひどいときは「泣き止むまでみるよ」とあやす
・「朝くらいゆっくりしなよ」と朝のご飯と幼稚園までの送りをする

子どものことはもちろん、ママの負担まで気遣えるパパこそ、真のイクメンと言えるでしょう。

3.イクメンに苦しむパパもいる

ただ、ここで注意したいのが、ママによるイクメンへのハードルが高くなっていることです。

世間で「イクメンは凄い!」「イクメンは素敵!」と期待値が上がるにつれ、イクメンは何でもできるという構図が一般化してきており、できないパパへの攻撃が増えたように思います。

育児とは本来、パパとママが力を合わせて、分担しながら一緒に乗りこえるものです。

そこに明確な線引きはなく、家庭環境やパパとママの関係によってバランスは変化します。「ここまでできたからあなたは真のイクメン」ということでは決してないわけです。

・オムツ替えに寝かしつけにと何でもできるパパ
・時間がなくても幼稚園の送りを欠かさないパパ

何でもできるパパはもちろんかっこいいです。ですが、時間がなくてもできることをやろうとするパパも素敵です。

ママは少しだけハードルを下げて、パパのイクメンな部分を見つけてあげてくれたら嬉しいです。

4.まとめ

パパとママの育児時間の差で考えると、日本は先進国中で最低水準なのが現状です。

また、他人の目があるところでだけ育児に参加する「自称イクメン」も存在しており、何をもってイクメンとするのか、ママだけでなくパパにとっても分からなくなってきています。

ただ、少なくとも言えるのは、真のイクメンは自分のことをイクメンだとは思っていません。

・「育児に参加するのは当たり前」
・「可愛い我が子のためなら疲れていても関係ない」

しかし、このような考えをママからパパに強要するのは考えもので、やりたくてもできないパパもいるはずです。もし、パパの育児に不満があるのなら、ぜひ一度夫婦で話し合ってみましょう。

特に沖縄は夫婦共働きが多い県。力を合わせていけたらいいですね。

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ryukyu’s WRITER
ライター写真・堀本一徳
ライター・カメラマン
堀本一徳
大学時代に教育学と総合情報を学び、小中高の教員免許を取得。児童相談所や学童保育所での勤務経験あり。現在はフリーライターとして教育やIT、旅行などについて執筆。WEBデザイナー・フリーカメラマンとしても活動中。また、単身で24カ国を旅行するほどの旅行好き。プライベートでは1児の父として奮闘中!
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