授乳

ワンオペママの体験談。完全母乳育児の“神話”で追い詰められてない?<前編>

DATE - 2019.10.10
CATEGORY - ママの本音コラム
WRITER - ふじもとつるり

出産して母になり、1番最初にする大仕事といえば授乳。

授乳に関しては、笑い話や辛かった体験談が盛りだくさんのママさんたちも多いのではないでしょうか?

私自身もそのひとり。私が1番悩んだことは「完全母乳」でした。

哺乳瓶でミルクを飲むことを完全に拒否した娘と、壮絶な戦いをしたんです(笑)娘も5才になった今となっては良い思い出ですが、そんな経験から完全母乳や乳児期の悩みについて、ちょっとお話ししていこうかなと思います。

出産前の理想「母乳とミルクの上手に使い分けをしたい」

出母親学級では「産後に母乳とミルク、どちらをメインにしていきたいですか?」と聞かれることがあります。

私は「基本的には母乳メインで、寝る前や誰かに見ていてほしいときなどには、粉ミルクを使っていきたいです」と意気揚々と答えていました。このことを、今でもすごく覚えています。

この形が私の理想の育児でした。

出産後の現実「さっそく挫折!母乳育児のこだわりが仇に」

産後に授乳をはじめたのですが、さっそく理想は砕かれました。小さめの赤ちゃんだったので口も小さく、乳房をうまく吸うことができず、力も弱く、全く母乳を飲んでくれませんでした。

自分の乳首に哺乳瓶の乳首をつけて補助をして、どうにかこうにか飲んでもらう始末。退院後にやっと直接乳首で吸えるようになったものの、相変わらず吸う力が弱く体重が全く増えませんでした。

“母乳メイン”にこだわっていたため、少しずつ飲む娘に合わせて、哺乳瓶で1日中母乳を与え続ける生活がはじまりました。

ただ、2ヶ月を過ぎた頃、なぜか哺乳瓶を拒否するようになってしまったのです。哺乳瓶を近づけただけで、顔を背けて号泣!思い描いていたイイとこどりの混合育児には程遠い生活が始まりました。

完全母乳育児で心身ともクタクタに…

完全母乳は「免疫ができる」「母子の密着が絆を深める」など、良いこと尽くめなのはわかっていました。

ですが、当時の私はワンオペ育児。一度にたくさんの母乳を飲めない娘を抱えていては、毎日が授乳で終わってしまうのではないか?と、危機感を持っていました。

案の定それは的中。母乳はとても消化が良いので、娘も頻繁に起きてしまいます。夜中も授乳が続き、1時間もまともに寝られませんでした。授乳回数が多ければ多いほど、時間も体力も奪われていきます。

哺乳瓶もミルクも、種類を変えて試行錯誤しましたが全て効果なし!そうこうしているうちに、娘も乳房の吸い方が上手になってきたので、腹をくくりました。自分以外の人に預けるのは諦め、なるべく良い母乳が出るような食事をし、寝不足になっても仕方ない!と覚悟。

母乳は血液。吸われ続けると貧血になるママも多いと思います。私も鉄剤を処方してもらったり、血を作りやすくすると言われている食べ物をたくさん食べたり。それでも、どんどん大きくなる娘の吸う量にはとても追いつかず、寝不足と貧血でふらふら。判断力もにぶってきて、洗濯機に液体洗剤のボトルを全ていれてしまったこともありました。

それでも、ミルクを飲まないなら仕方ない。「離乳食が始まれば、また変わってくるかな?」と完全母乳を決意したんです。

私と同じように、理想と現実の差に疲弊しているママはいませんか?

出産前の理想が完全に崩れた私。後編では「周囲からの反応」や「ママ友への変な気遣い」「無事に娘が育ってくれたから言えること」をお伝えします。

同じ境遇のママさん、理想と現実の差に戸惑ったり、孤独感があったりするのは、あなただけじゃありません。ご家族や友人、時には顔を知らないSNSなどで吐き出して、ひとりで抱えないでくださいね。

それでは、また後半でお会いしましょうね。

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ライター写真・ふじもとつるり
WEBライター
ふじもとつるり
フリーランスのWebライターです。2014年の6月に娘を出産してから、主に子育てや手芸のコラムを書いています。ワンオペ育児と22歳の老猫の介護、家事に趣味に…と毎日忙しく過ごしています。家族と音楽とコーヒーと本が生きがいです。
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