完全母乳の弊害①:周囲の言葉にイラっ
赤ちゃん連れで外出すると「あら~かわいい赤ちゃんね!」なんて知らない人に声をかけられ、「母乳なの?」と聞かれたことがありませんか?
今授乳中のママなら「聞かれる聞かれる!」と共感してくれるかもしれません。あれって、聞く側に悪気がないのはわかっているのですが、完全ミルクのママなら「母乳をあげられない罪悪感」。混合のママなら「母乳で足りるなら完全母乳にしたい葛藤」完全母乳のママなら「出来るならは混合バランスよくしたかった」と、色んなケースの気持ちを刺激してしまうんですよね。
当時はよっぽど辛かったんだと思います。周囲の悪意ない言葉にも、ずっとイライラしていました。完全母乳を経験して「完全母乳なら絶対に素晴らしい!」と思えなくなっていたんです。
完全母乳の弊害②:ママ友に気遣い…
色々な育て方があるとはいえ、世間はまだ「完全母乳がいい」というイメージがまだまだ強く残っています。私自身も「完全ミルクよりは、完全母乳の方がいいでしょう」と意識しなくても、心のどこかで思っていたんだと思います。
実際に、完全ミルクで子育てをしているママ友に「完全母乳って大変~!」という愚痴は言えませんでした。嫌味だと思われてしまうんじゃないか?と、ちょっと怯えていて、出産するまでは悩みを共有できていたママ友に弱音を話すこともできませんでした。
「完全母乳じゃないとこの子はダメ!」と、私自身が思い込みすぎていたふしもあります。今思えば、哺乳瓶ではなく、スパウトのマグで飲ませても良かったんです。コップで飲む練習も始めていたから、コップでもよかったのかも。
今になって気づける簡単なことにも気づけませんでした。授乳に関することって、ママにとってそれだけ周りが見えなくなってしまう重大な悩みなんですよね。もっと周りに問いかけて、アドバイスをもらって、1人で抱え込まなければよかった…と後悔をしています。
母乳外来に行ってみてもよかったはずですし、検診の時に愚痴ってもよかった。そうしたら、何か楽になる糸口を見つけられたかもしれません。
完全母乳の弊害③:娘の写真が少ない
完全母乳に疲れ果てていた時期は、娘の写真が極端に少ないんです。心身ともに余裕がなく、写真を撮るどころではなかったんだと思います。
そして「完全母乳はいいこと!素晴らしいこと!だから弱音を吐いちゃいけない!」と思い込むことで「完全母乳で育ってるんだから、間違いない。悩むなんておかしい!」と、今思えば、ちょっと怖いくらいの精神になっていたんです。
大きく成長した娘の写真が増えていけばいくほど、小さい頃の写真が少ないことがほんのちょっと寂しい。夫や友人にちょっと甘えて、もっとサポートをしてもらえたら写真くらい撮れたはずなのに…と感じます。
この記事を読んでくれているパパはいらっしゃいますか?もし読んでくれていたら、ママとお子さまの写真をいっぱい撮影してあげてくださいね。
大丈夫。“完全母乳が正解”なんて神話です
理想の育児と現実が違っても、自分の育児がマイノリティだとしても大丈夫です。完全母乳で疲弊していた頃の自分に、今の自分から声をかけるならば「子どもが元気に育ってくれている、それがどういう方法によるものだとしてもすごいこと。だから授乳はどの手段でもいいんだよ、離乳食が始まればすぐに栄養もとれるようになるよ、コップでミルク飲む場合もあるよ。もっと人に相談しなよ、愚痴ってみなよ!」…と、いろいろとあるのですが、1番言いたいのはこれ。
「授乳で悩むのは大事なことだけど、1度赤ちゃんの顔を見てみて!今しかないこの天使の笑顔、すっごくかわいいよ!」
どんなに大変でも、今しかない赤ちゃんの顔をもっと眺めていられる方法があるかもしれません。今しんどくてたまらないママも、私のようにかたくなにならずもっと誰かに話したりしてみてください!
完全母乳で苦しんだ私、混合育児でも大変なママ、完全ミルクで大忙しなママ、みんな全身全霊で育児に向き合っています。みんな子どもが大好きだから、苦しくなる。そんな真面目な自分をもいたわりながら「こうでなければいけない」という考え方をちょっとだけゆるめて、心軽く笑顔でいられる方法を探してみるのも、新しい世界が開けるかもしれません。
子どものことで悩む…そのこと自体がもう、母親としてしっかり子どもに寄り添っている証拠であり正解なんだから。
お気に入り